小説の主人公が自分と同い年だと嬉くなる理由
妙齢の女性にとって、対峙する相手との年齢差は非常に気になるところである。
だよね?
ずいぶん昔、会社の先輩(年齢非公開)が、
「どうして、レンタルビデオ店の会員証を作るのに、いちいち年齢を書かねばならないのか!?」と怒っていました。
その時は、「そんな怒ることかな~」と思っていましたが・・・まぁ、今ならば「そういう考えもあるわな」と思います。
で、年齢。
日常的に対峙する”年齢”というテーマには常に気を使わねばなりません。
自分が思っている以上に、年齢を気にする人は多い。
象徴的なエピソード・・・友人Nは3月生まれ。ある時、同級生と話していた時に、「Nはずるいよね~早生まれで、歳取るのが遅くって!」とかなりきつい口調で言われたらしい。
この話の意味するところはたった1年未満の年齢差であっても、女性は過敏に反応すると言うこと。
良く年齢の話をすると、「あ、生まれた年は違うけど同じ学年だよね」的な発言を耳にします。
私からすれば、社会人になって十数年、今更”学年”で話をすること自体とても違和感があるのだけれど。きっと、まぁ人それぞれ基準があるのでしょう。
基本、一つでも年上の場合には、年齢の話はしません。
私の知り合い女性(7つ下)に、「私もついに30代になります~ やばいですよね~」と言われた時には・・・「その発言には注意したほうがいいよ」と厳しい突っ込みをしてしまいました。ある意味、彼女はチャレンジャーだったな。
で、小説の主人公の年齢の話。
皆様ご存知、村上春樹の新作(2013年5月時点)の主人公、多崎つくる。
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年
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彼の年齢は、36歳です。嬉しい。
しかも、彼のガールフレンドは38歳。かなり嬉しい。
ここで考えてみる。どうして嬉しいのか?
一番の理由は、同じ時代を生きてきたということで共感ができるから。
でも、良く考えてみると、村上春樹は現在64歳で、その彼が書いている「多崎つくる」は実際には、64歳の目から見た36歳なわけで・・・とややこしくしてしまうのだけれど。
そしてさらに進めて考えるならば、村上春樹が36歳と言う年齢を選択してくれたことが嬉しいのかもしれない。
「人は誰かの書いた文章(歌)に自分を重ね合わせて考える」と聞いたことがありますが、その通りだと思う。同じ年齢だと、その重ね合わせもさらに実感がこもる気がする。
2013年、いろいろなことに日々悩んでいる36歳の私(たまご)の前に、自分と同じ年齢の主人公が出てくる小説に出会ったりすると「これは何かの天啓かもしれない」と単純な私は思ってしまうわけです。
で、2年後には、もう一度同じ本を読んで、「ガールフレンドは38歳・・・これは何かの暗示かもしれない」と思うわけです。
小説の主人公が自分と同い年だと、それだけで選ばれた感があるから。
だからきっと嬉しくなるんだろう。
そう思うのは私だけ??
ちなみに・・・雑誌の占いなどで、例として挙げられる年齢が自分(1976年生まれ)より低いとちょっとがっかりしてしまうのは、私だけではないはずです。
例)1980年10月1日生まれの場合・・・1+9+8+0=18 これに生まれた月をXXXX